祭りの準備 [野鳥]
まだ4月ですが、陽気はもう新緑の5月です。雨上がりの気持ちの良い朝、カメラを持って家を出ました。家の中ではまだ少し寒く感じるのに、しばらく歩くと汗ばんで来ました。
ツバメが電線の上で羽根を繕いながら休んでいました。コシアカツバメです。写真はちょうど電線から飛び立ったところです。休耕地を素早いスピードで低空飛行しているツバメは私の腕では撮れません。
神社の拝殿の屋根の上にキセキレイがいました。朝の光と反射した屋根の光で、色が飛んでしまっています。
足下には蝶もいます。ジャノメチョウ、モンシロ、キチョウ、ベニシジミ、ツツジの花にアゲハチョウも来ていました。
林道を上がっていきます。目的はキビタキ、オオルリ、エゾビタキです。この時期を逃すと秋まで会えません。キビタキは先日見かけましたが、後ろ姿でそうこうするうち逃げられました。
今の時期、山へ上がるとウグイスの鳴き声の間から、いろいろな知らない鳥の囀りが聞こえてきます。いつものシジュウカラやヤマガラ、コゲラ、ヒヨドリの声が小さく聞こえるほどです。鳥を探している者には、胸苦しいような悩ましい季節です。
ウグイスに負けないくらい大きな声の囀りが聞こえます。しかしウグイスと一緒で声はすれども姿が見えません。ひとしきり同じ場所で囀っているので近づけるところまで忍び足で近づいていきます。
若葉が茂りだした林の中、声はするけれどもどこで鳴いているのか姿が見えません。樹木は高く枝葉は無数に重なり合っています。そのうち思わぬ所から小さな鳥影が飛び出し、囀りは林の奥に遠のきました。
先日、キビタキを見かけたところはウグイスの声しかありませんでした。林道をさらに上がっていきました。一カ所、林道が空がひらけたところに差し掛かります。
右手の雑木林は薄くその奥は深い谷になっています。そこでしきりに鳴いている声がありました。美しい囀りです。オオルリかキビタキに違いないと思ってカメラを構えました。しかし、幾ら見ても声のする方には小さな松の木があるだけです。
ウグイスは身体は小さいのに声が大きいので、すぐ手前の木で鳴いているように聞こえます。しかし実際はその奥の繁みで鳴いていることがよくあります。この鳥もそうではないかと思いました。松の木の奥に背の低い灌木がありました。
しばらく待っていたら、思った通り奥の灌木から飛び出してきて手前の松の木に止まりました。オオルリです。ただ下から見上げて撮っているので、白いお腹ばかり写って名前由来の瑠璃色の羽根が見えません。
この写真で少しだけ背中の羽根が見えています。オオルリに会えたのはまだ二度目でしかも久しぶりです。全身像を撮れなかったのは残念ですが、とりあえず会えることは出来ました。
その後、キビタキ、エゾビタキを探して隣の区まで足を伸ばしましたが見つかりませんでした。4時間弱、8キロあまり歩いて家に帰ると足が痺れていました。
おまけ
帰りの道で、シジュウカラがカーブミラーに映る自分と遊んでいました。
5月1日は地元のお祭りです。今年は4年振りに神輿巡行があります。子供神輿、50年振りに修復されて綺麗になって帰ってきました。
今年から神社総代です。4年振りの神輿渡御、総代3人とも経験がないので少しあたふたしています。暖かくなって来て、畑、草刈、営農と忙しくなってきました。ブログ、また以前のように隔週更新に戻すことにします。皆さんのところへお尋ねするのも少し遅れるかも知れませんがよろしくお願いします。
祭りはCarnivalと思ったらFestivalだそうです。Carnivalは謝肉祭だそうです。Festivalのジャズもあるかも知れませんが、ここは無理やりCarnivalで通すことにします。
黒いオルフェの主題歌、「カーニバルの朝」です。演奏はデクスター・ゴードン。
庭木戸の修理? [日々]
ようやくこの辺でもシャガが咲き出しました。いつもの通り竹薮の前の草むらです。その近くにもっと大きな群落があったのですが、工事をされてすっかりなくなってしまいました。
家の生け垣の入り口にある庭木戸がくたびれていました。ずっと気になっていて、退職したら作り直そうと思っていました。退職して早8ヶ月、暖かくなって来たので重い腰を上げたのは3月末でした。
写真ぼけていますが、それでもかなりいかれているのは分かります。知り合いの庭屋さんに作ってもらった物で2.30年は経っていると思います。その方はもう亡くなられておられません。見かけによらず頑丈な作りでずしりと重かったです。
いちから作る自信も無かったし、見てみると骨組みはまだ使えそうに思えました。骨組みの木枠はそのまま利用して、表面に貼ってある竹を張り替えれば良いだろうと簡単に思っていました。
冬の間に竹薮の竹を切り出しておきました。竹を割る前に古い庭木戸を解体して見ると、貼られている竹は平べったく節も削って平らに加工されたものでした。思ったより手の込んだ仕事です。
切り出した竹は太い物でも割れば湾曲していますし、太ければ厚みもあります。幅を揃えて割るのが大変そうです。そして何より節の出っ張りが大きくてこれを削ることを思うとくじけそうになりました。
しばらく放っておきました。ある日のこと、何気なく行ったホームセンターの資材売り場にありました。ちゃんと加工されて板状になった竹が売られていたのです。建仁寺割竹と言って幅40ミリ、長さ1800ミリで一枚300円あまりだったと思います。
これで光明が差しました。古い庭木戸に使われていたのも同じものだったのです。薮から切り出した竹に比べて色も幅も統一されていて綺麗ですし、平べったい板状なので作業もしやすそうです。
さっそく寸法を測って8枚ほど買ってきました。出来るだけ無駄のないように切って揃えました。竹に電動ドリルで穴をあけ古い木の骨組みに釘で打ち付けていきました。
元ある骨組みに打ち付けるだけなのですが、これが素人の悲しさ、なかなかきちっとは行きません。竹が浮いたり偏ったり隙間が出来たり、古い釘穴と重なってしまい釘が効かなかったりしました。
ブログに載せようと思う余裕もなかったので、製作過程の写真を撮っていなかったのは残念です。今回、少し気になるところがあったので追加補修することにしました。
古い木枠に竹を貼り付けています。土台になっている古い木が剥き出しになっているところが気になっていました。とくにこのてっぺんのところが雨たたきになります。
お隣の竹垣です。こちらはプラスチック製ですが、上部に竹が横に渡されています。雨除けかと思いましたが、プラスチック竹なら腐りません。これは飾りのような物なのでしょうか。
もう一枚、ホームセンターで建仁寺割竹を買ってきて寸法を測り、ドリルで穴をあけました。古い庭木戸を分解したときも上部がカバーされていました。竹がなくなったのでこのままでも良いかと据え付けていたのでした。
できあがりました。あとから写真で見ると少しオリジナルと違っていました。下部の板が並んだところが上下逆になっています。
横に渡す細い竹を縦の竹に上手く括り付けられないので、インシュロックで仮固定してから垣根縄で上から隠すように縛りました。初めから垣根縄を使えば良いのですが、垣根結びを知らないので適当に括っておきました。
据え付けたところです。垣の入り口と庭木戸の幅があっていませんが、オリジナルがこうだったので仕方ありません。いずれもう少しバランス良く立てかけたいと思っていますがいつになることか。
設置してしばらく、ご近所の方がここだけ浮いていると妻におっしゃったそうです。確かに家はボロいのに庭木戸だけ真新しく見えます。
そのうち雨風に打たれてなじんでくるだろうと言ったら、その前に竹が剥がれて落ちるのではないかと、製作過程を知っている妻が申しました。
カワラヒワだと思います。カワラヒワにしては可愛い顔に写っています。幼鳥かも知れません。嘴のあたり、ぼわっとしているのはタンポポの綿毛のようなものを銜えているからだと思います。
「4月の思い出」恋の思い出の歌なのでしょうが、あまりシリアスではなくなんとなくほんわかするような穏やかな曲です。素敵な恋の思い出なのかも知れません。演奏は渡米して活躍されている穐吉敏子さんです。渡米されてもう何十年になるのでしょう。綺麗なピアノの音色です。
散歩 [日々]
ソメイヨシノが散ってしまうと、ウワミズザクラが咲き始めていました。
雨が降った翌々日、気持ち良く晴れて少し空気が冷たく感じられる朝、いつもの散歩コース、お寺脇の林道を上がって、あとはだらだらと下がる道をカメラを持って歩いて来ました。
距離は2、5キロほどです。普通に歩くと35分ほど、カメラを持って歩くとあちこち立ち止まったり足を伸ばしてしまうので1時間近くかかってしまいます。
このごろ鳥の声が賑やかなのは、スズメのせいだと思います。冬の間どこにいたのか、群れも以前に比べると少ない気がします。
カラスが二羽、いつも家の裏で餌を漁っています。住処が近くの雑木林にあるようです。私たちが近づいても容易に逃げません。
ヒヨドリも賑やかです。散った桜のあともまだ蜜が残っているのか、しきりに来ています。
林道沿いにツツジがたくさん咲いていました。地味な山道を明るい色で彩ってくれています。
新緑の雑木林の中にまだツグミがいました。
神社裏の切り株の上に、可愛いスミレが咲いていました。スミレも濃いのや淡いのやいっぱい咲いていますね。
いつものコースを歩いて、もうすぐ家と言うところで老人車を押す老婦人にあいました。おはようございますと挨拶すると、挨拶を返されて「どうしてそんな風に軽々歩けるの」とおっしゃいました。
失礼ながらご婦人は髪を染められて綺麗にされていましたが、どう見ても80代、私は白髪ですが10歳は違うと思います。そう言うと、このごろ弱ってしまって何でこうなったんやろうと嘆かれます。
私は、高齢者は放っておくと筋肉がどんどん衰えるとか、歳を取っても筋肉は鍛えることが出来ることなどを話しました。その方は、老人車のハンドルを握ったままスクワットの動作をされました。
近くに娘さんがおられるのか、時々買い物に連れて行ってくれるそうです。つい楽を覚えて買い物メモだけ渡そうとすると、たまには外に出ないといけないと車に乗せてくれるそうです。
外へ出ると刺激があって良いですよ。などとしばらく世間話をして別れました。ご婦人は少し上り坂になった道を、老人車にもたれかかるようにゆっくり歩いて行かれました。
家に帰って出会った老婦人のことを話すと、誰か分からん人と喋っていたん、と言われました。ひょっとするとKさんの奥さんではないかと思ったのですが、長い間会っていないしマスクもされていたので確かめる事も控えられたのでした。
散歩をするようになって、いろいろな人に出会います。同じく鳥の写真を撮っている人にたまに出会います。久し振りに出会って思わず1時間近く話し込んでしまう人、少し世間話をして別れる人、挨拶だけする人、出会うと話が長くなる人、そして誰にも会わないで帰ってくる日があります。
ヤマザクラの白い花も開き始めていました。
散歩(stroll)をYouTube検索して見たら、ホレス・シルバーとデクスター・ゴードンがヒットしました。デクスター・ゴードンも好きですが、この曲でなくても良いと思い、ホレス・シルバーにしました。
コゲラ [野鳥]
新年度に入ってもう一週間が経ちました。今までのんびりしていたせいか、あちこち一気に忙しくなって来た気がしています。
今日は一日雨降りでした。朝から孫の保育園入園式がありお祝いを持って行ってきました。3歳と1歳、同じ園に一緒には入れなかったので、それぞれの入園式の間、留守番を兼ねて子守をしていました。
入園式のあった午前中も雨でしたが、昼からはかなり強い降りでした。桜もすでに大方散っていますが、この雨でもう跡形もなくなっていると思います。
3月半ばのある暖かい日、いつもは山や雑木林にいるコゲラが数羽、里に下りて無心で木をつついていました。
広場の周りの木、朝の明るい光を浴びたところでもコゲラたちは餌を取るのに夢中でカメラを構えても気にならないようでした。おかげで明るい光の下でゆっくり写真を撮ることが出来ました。
冬鳥がいなくなる3月半ば頃からカメラを持って歩くことが減りました。桜や春の花を撮るだけで、それもスマートフォンのカメラで済ますことが増えてしまいました。
ずっと前に中古で買ったズームレンズ、黴がひどかったので修理してもらったのですが、戻ってきて撮って見るとこれが期待外れでした。それだけではないのでしょうが、ちょっと意欲を削がれた気分です。
4.5月は夏鳥の渡り鳥が来る季節だそうです。しかし、毎年これから夏秋ににかけてめっきり撮れなくなってしまいます。畑や田んぼ、草刈などが忙しくなってくるからだと思います。今年は久し振りにキビタキやオオルリに会いたいと思っていますが、さてどうなるでしょう。
April In Parisもジャズのスタンダードナンバーで、多くの人が演奏しています。今夜は珍しくチャーリー・パーカーにしてみました。「チャーリー・パーカー・ウイズ・ストリングス」のアルバムに納められた一曲、天才バードの伸びやかなアルトサックスがいいですね。