旅の追憶(1)小樽 [旅]

いきなり下手な絵をアップしてしまいました。約45年ほど前、小樽運河の周りをうろうろして描いたものだと思います。あまりに昔のことで記憶がはっきりしません。
運河沿いに並ぶ古いレンガ倉庫群、運河を挟んで対岸の通りの端っこに、隣の建物にくっつくように建っていた赤さびた小さなお店で、小柄なおばあさんから昼食のあんパンと牛乳を買いました。
その時のやり取りと、スケッチブックを持ってどこかに腰かけて、潮のかおりを嗅ぎながら食べたあんパンと牛乳の味が忘れられません。
そのころ私は仕事を辞めて北海道へ旅立ちました。小樽に住む友人Sと札幌に住む友人Hの家に居候しながら、1ヶ月だったか2ヶ月だったかスケッチブックを片手に北海道のあちこちを旅しました。

その頃の小樽運河は今のようなきれいな遊歩道はなくて、もっと幅が広くて水はどんより濁っていました。近づくとドブの匂いがしていました。少し寂しくて異国情緒を感じさせるところでした。
今、シリーズを見直している映画「男はつらいよ」でも、二度ほどその頃の小樽運河の映像が流れるシーンがありました。浅丘ルリ子のリリーが登場する「寅次郎相合い傘」と大原麗子の「噂の寅次郎」だったと思います。
私が行った頃は、小樽運河を埋めるという話が出ていたころだったと思います。「反対」の看板を見かけた気がします。つい最近、地元小樽では運河100周年の催しがされたとニュースで見ました。


小樽銀座一番街通り

小樽の喫茶店「光」の店内
絵を見ていただいてもわかる通り、私は絵描きでも絵を志していたわけでもありません。高校の時、二年ほど美術クラブに所属していただけです。でも、絵を描くのは好きでした。スケッチブックを持って気ままな旅を一度してみたかったのです。

聖カトリック教会 8・29とスケッチの裏に記しています。聖カトリック教会は富岡教会のことだと思います。
去年小樽を旅したときSに富岡教会に連れて行ってもらいました。帰ってから古いスケッチブックを見てみると写真と少し違って見えます。

去年撮った富岡教会の写真です。違う角度から描いたのでしょうか。
ここではなく、もう一枚もう少し地味な教会を描いた記憶もあるのですが、絵が見つかりません。ネットで小樽の教会を探してみました。思ったよりたくさんヒットしましたが見覚えのある建物はありませんでした。
今日はジャズではなく、最近よく聞いている曲です。エド・シーランの歌を聴きながらこのブログを書いています。Thinking Out Loud
2024-01-26 17:23
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コメント(36)
思い出のスケッチブックと、あんパンと牛乳の話が最高です(^^)v
by tarou (2024-01-26 19:36)
小樽は1991年の5月に行きました
今とはずいぶん変わったようです
自転車で回ったんですが楽しかったです
by (。・_・。)2k (2024-01-26 20:05)
tarouさん
こんばんは
ついさっきのことでも忘れてしまうこの頃
こういう記憶は何十年たっても忘れないものですね。
ちょっとした寅さん気分でした。
by そらへい (2024-01-26 21:22)
2kさん
こんばんは
1991年というと運河は半分埋められて
もう遊歩道ができていたと思います。
自転車であの坂道を、それは楽しかったでしょうね。
わたしのころはレンタサイクルもなく、
すべて徒歩であの坂道を行ったり来たりしました。
若かったので疲れは感じませんでしたね。
by そらへい (2024-01-26 21:26)
絵 お上手ですね(*'▽')
小樽は行ったことがありませんが、素敵な街ですね(^^)
by mayu (2024-01-26 21:29)
知らない町を気ままに旅する、自由な時間を持てたことはよい思い出になりましたね。
by いっぷく (2024-01-27 00:17)
とても素朴で懐かしさを感じさせられる
そんな絵だと思いました。
45年ほど前の小樽ですか!!
長くお友達の家に滞在されて気ままにスケッチを
されていたとのこと。
そんな経験がおありだったのですね。
大切な時間を過ごされていたのだと感じました。
by yoko-minato (2024-01-27 07:13)
お早うございます、城ヶ島公園の水仙にコメントを
有難うございました。
天気が良かったので、海もきれいでスイセンの
花の香りが漂っていました。
三浦半島は温暖で春の花の開花が早いようです。
by tarou (2024-01-27 08:24)
45年も前のスケッチブックがよく残っていましたね。古い写真でも撮った時の記憶は残っているので、スケッチならなおさらでしょう。若々しい彷徨の記録ですね。
by 爛漫亭 (2024-01-27 10:29)
mayuさん
こんばんは
絵が上手いのか下手なのかわかりませんが
描くのとその世界は好きですね。
小樽、ぜひ一度行ってみてください。
今は雪の中だと思いますが。
by そらへい (2024-01-27 18:46)
いっぷくさん
こんばんは
学生時代でないとなかなかこんなことはできないのに
やってしまいました。今から思うと贅沢な時間だったと思います。
by そらへい (2024-01-27 18:48)
yoko-minatoさん
こんばんは
部屋でいたずら描きする以外、
絵を描くのは高校生のころ以来でした。
友人たちが忙しく働いている間、
私は暢気にスケッチブックを持って一人旅を楽しんでいました。
この後、苦労するだろうと思いながらも
かけがいのない時を満喫していました。
今から思うと、ぜいたくで貴重な時間だったと思います。
by そらへい (2024-01-27 19:17)
tarouさん
こんばんは
三浦半島は江の島あたりから眺めた思い出があります。
温暖な土地柄なんでしょうね。
早い時は年内に咲く家のスイセン
今年はまだまだのようです。
花の少ない季節、スイセンの開花が待ち遠しいです。
by そらへい (2024-01-27 19:24)
爛漫亭さん
こんばんは
高校時代のスケッチブックはさすがにもうありませんが
なぜか20歳のころからのが数冊残っています。
中には意欲だけで、真っ白なスケッチブックや
少ししかページが進んでいないのがあったりします。
暢気はモラトリアム期間だったのだと思います。
by そらへい (2024-01-27 19:31)
いやいや スケッチに凄く味がありますよ!
私はホント絵心ないので 遠近法とかも理解出来たのって
大人になってから。学校での美術の時間は大嫌いでした。^^;
ラフ画でも こんな素敵なんですもの!私が描いたら寝ている時に
うなされちゃいます~ぅ。^^;
by ゆうのすけ (2024-01-28 00:37)
小樽は14年まえに家族で行きました、すでに観光客でいっぱいでした。男はつらいよ リリーの回は面白いですね船越英二と3人で旅を
するのが駅で寝泊まりしたり・・大原麗子はいとこと結婚することに
なって小樽で住むことに・・いいですね男はつらいよを見てたらほっとしますね。
by ken (2024-01-28 06:01)
ゆうのすけさん
おはようございます
ありがとうございます。
自分の楽しみのために描いていただけのスケッチ
ブログのおかげで約45年ぶりに日の目を見ることができました。
学生時代は音楽が全然だめで、美術の時間が楽しみでした。
やはり得意不得意分野ってあるんですね。
絵なんて人に披露する機会はあまりないので
カラオケでうまく歌える才能が欲しかったですね。
by そらへい (2024-01-28 09:31)
以前に描いた絵ですね
旅の想いがこもっていますね
今見るととっても懐かしいでしょうね
by kiyotan (2024-01-28 09:34)
kenさん
おはようございます
「男はつらいよ」シリーズには
忘れられた古い日本の風景が随所に出てきますね。
たぶんそこに住む人情も。
時を経て、日本はずいぶん洗練されました。
田舎でもずいぶんきれいになってきましたが
寅さんが旅をしていた風景がやたら懐かしいですね。
by そらへい (2024-01-28 09:36)
kiyotanさん
おはようございます
ほかにもいくつかのスケッチがあるのですが
あまりに昔過ぎて、はっきり思い出せないスケッチが多いです。
去年久しぶりに北海道を旅して、
そういえば古いスケッチがあったと引っ張り出しました。
by そらへい (2024-01-28 09:41)
いわゆる、自分探しの旅だったのでやしょうか?
「寅次郎相合傘」いい出来の作品でやしたね!
by ぼんぼちぼちぼち (2024-01-28 16:49)
ぼんぼちぼちぼちさん
こんばんは
自分探しの旅は10代後半で済ませました?
この時は寅さん気分でした(笑)
「男はつらいよ」を見直すと
どの作品も甲乙つけがたく思えてきました。
by そらへい (2024-01-28 22:39)
自転車 自分のでした 車に積んで 車を札幌のホテルに陸送かけました
新婚旅行だったので 自分達は北斗星で函館まで行き
翌日 札幌のホテルで車を受け取り 小樽観光に行きました
札幌も自転車で時計台に行ったり観光に使いました
1991年は湾岸戦争だったので新婚旅行を国内にしろと
両方の両親に言われて北海道を10日かけて周りました
帰りは 釧路から有明まで(東京の)フェリーで帰って来ました
by (。・_・。)2k (2024-01-29 20:09)
2kさん
こんばんは
失礼しました。レンタサイクルが普及し出すのはもう少し後ですね。
10日間の北海道新婚旅行は豪勢ですね。
車に二人分の自転車を載せて楽しかったことと思います。
私も新婚旅行は北海道でしたが5日ほどだったと思います。
1992年だったか、家族で北海道へ旅行したときは、
自分の車で北海道走りたくて人は飛行機、
車はフェリーを使いました。
何度行っても北海道はいいですね。
元気なうちにまた行きたいと思っています。
by そらへい (2024-01-30 20:29)
今年もよろしくお願いいたします。
スケッチブックと言えば「マルマン」の定番。
懐かしいなあ。
思い出の味と香りのスケッチ画、いいですね。
色々あったけど、こうしてスケッチしていた頃の自分には戻りたい気もしますね。
by sigedonn (2024-01-31 00:02)
ゆっくり旅をするなんてやった事ないな。
この頃は時間が早く流れ過ぎる。
by たいへー (2024-01-31 07:09)
sigedonnさん
こんばんは
こちらこそよろしくお願いします。
古いスケッチブックを見ると、マルマン、コクヨ、のほかに
新宿にあった世界堂のもありましたよ。
少し間があると、部屋でもレコードジャケットの人物を模写したり
ヤカンやコップ、自分の手などをいたずら書きしていました。
旅先でのスケッチはこの時だけです。
一度そんな旅をしてみたかったのです。
by そらへい (2024-01-31 19:26)
たいへーさん
こんばんは
私は20歳前後、よく一人旅をしました。
その頃は車はおろか、免許も持っていなかったので
ほとんど電車と徒歩、電車は運賃の安い鈍行でした。
土地土地の方言を聞きながら、
知らない景色を車窓からぼんやり眺めるのが好きでした。
by そらへい (2024-01-31 19:30)
こんばんは、
45年前の旅先でのスケッチ、関連した思い出。素晴らしいです。
たまに観光地などで、風景画を描いておられる方をおみかけし、素敵な趣味だと思います。いまはスマホでさっと写真が撮れますが、絵ならではの描写ってありますね。
by Azumino_Kaku (2024-01-31 22:07)
Azumino_Kakuさん
こんばんは
絵を描くのは、時間や気持ちにゆとりがないとできないですね。
世の中にきちんと組み込まれて生活をするようになってから
簡単なスケッチさえやらなくなってしまいました。
一度だけ何か描こうとしたことがあったのですが、
ものすごいエネルギーが必要だと気付きました。
今なら時間的余裕はありますが、エネルギー不足です。
by そらへい (2024-02-01 19:10)
こんにちは、絵画を上手く描けないから写真撮りを選んだという
理由も少しあると思っています。素晴らしいスケッチです。
by Yamamoto (2024-02-03 13:36)
Yamamotoさん
こんばんは
私は今はよく写真を撮っていますが
昔は、稀に使い切りカメラでスナップを撮る程度でした。
写真も狙った絵のために時間をかけて待つことがあると思いますが
絵も時間とエネルギーがいりますね。
by そらへい (2024-02-03 20:37)
昔は風情があったのでしょうね!妻の生家が函館、私の生家は北見だったので、新潟港からフェリーで出港し、翌日の早朝に小樽港に着いて、そこから車で両生家を回ったものでした。小樽はほとんど通過地点でした。
by hide-m (2024-02-04 22:10)
hide-mさん
こんばんは
ご夫婦とも北海道ご出身なんですね。
函館もいいところですね。初めて北海道に渡ったときは青函連絡船でした。夜明けすぎについて、小さなお店で海鮮丼のようなものを食べました。函館も坂が多くて、どの家の前に花が飾られていて漁港があり、立待岬まで歩きました。
北見はいい名前の街だなぁと思いながら、いつも通り過ぎるだけでした。
by そらへい (2024-02-06 20:28)
小樽は一度も言ったことがないので、ぜひ立ち寄ってみたいところです。
by 駅員3 (2024-02-25 11:39)
駅員3さん
こんばんは
小樽、いいところです。
是非m38くんと一緒に行ってみてください。
by そらへい (2024-02-26 20:56)